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従来ワクチン(1価)による追加(3回目)接種には、どのような効果がありますか。※最終更新日:2023年3月31日

従来ワクチン(1価)による追加(3回目)接種には、どのような効果がありますか。※最終更新日:2023年3月31日

3回目接種を行わなかった場合と比較して、発症予防効果や重症化予防効果等を高める効果があります。

従来の1価ワクチンについて、日本で接種が進められているワクチンは、デルタ株等に対して発症予防効果等がある一方、その効果は時間の経過に伴い、徐々に低下していくことが示唆されています。一方、3回目接種により、低下した発症予防効果や重症化予防効果等を高める効果があることが、臨床試験や様々な疫学研究等で報告されています。

イスラエルで実施された、ファイザー社の従来ワクチン(1価)(*)の接種後の情報を集めた研究では、3回目接種をした場合における入院予防効果は93%、重症化予防効果は92%、死亡に対する予防効果は81%であったと報告されています(※1)。さらに、60歳以上で3回目接種を受けた場合では、3回目接種を受けなかった場合と比較して、感染例の発生率が11.3分の1、重症例の発生率が19.5分の1であったとの報告もあります(※2)。

また、ファイザー社の従来ワクチン(1価)について、米国で実施された臨床試験の結果によると、18~55歳の被験者を対象に3回目接種を行い、血清中の新型コロナウイルスに対する中和抗体(ウイルスの感染力または毒素の活性を中和できる抗体)の推移を確認したところ、3回目の接種から1か月後の中和抗体価は、2回目の接種から1か月後の中和抗体価よりも数倍高い値であることが確認されています(※3)。
なお、ファイザー社の同ワクチンについては、日本では令和3年(2021年)11月11日に追加接種に係る薬事承認がなされています。

モデルナ社の従来ワクチン(1価)(*)については、米国で18歳以上を対象に実施された臨床試験の結果によると、3回目接種から28日後の中和抗体価は、2回目接種から28日後の中和抗体価よりも高く、本剤の3回目接種により臨床的な有効性を支持する免疫応答が認められると判断されています。日本では令和3年12月16日に追加接種に係る薬事承認がなされています。また、12~17歳を対象に実施された臨床試験の結果によると、3回目接種から28日後の中和抗体価は、18~25歳における2回目接種から28日後の成績と比較して、非劣性(劣っていないこと)を示したことが確認されています。日本では追加接種に係る対象年齢を、薬事承認上、同年12月13日から、12歳以上に拡大することとされました。
なお、モデルナ社の同ワクチンの追加接種では、初回(1回目・2回目)接種時の半分の量を投与することとされています。臨床試験では、初回接種の半分の量でも血清中の中和抗体価の上昇が認められ、必要な免疫応答が得られたことが確認されています。米国や欧州においても、追加接種では初回接種の半量を投与することで緊急使用許可又は薬事承認がなされています。

(*)武田社ワクチン(ノババックス)以外の従来ワクチン(1価)による追加接種は、令和5年(2023年)3月31日をもって終了しました。

オミクロン株に対しても、その効果はデルタ株より低下するものの、発症予防効果等が確認されていること、3回目接種によりその効果が回復することが示唆されています。詳細はこちらをご覧ください。

なお、武田社のワクチン(ノババックス)については、海外で18歳以上を対象に実施された臨床試験の結果によると、3回目接種から28日後の中和抗体価は、2回目接種から14日後の中和抗体価と比較して約4倍の上昇が認められており、薬事承認審査の過程でも、一定の有効性が期待できると判断されています。日本では令和4年(2022年)4月19日に初回接種及び3回目接種に係る薬事承認がなされています。
また、海外で12~17歳を対象に実施された臨床試験の結果によると、3回目接種から28日後の中和抗体価は、2回目接種から14日後の成績と比較して非劣性を示したことが確認されています。日本では追加接種に係る対象年齢を薬事承認上、令和5年2月28日から12歳以上に拡大することとされました。

小児(5~11歳)の3回目接種における有効性については、こちらをご覧ください。

従来ワクチン(1価)による追加接種の持続期間について、新たな知見が得られています(※5)。今後も、新たな知見が集積され次第、速やかにお知らせしていきます。

(参考資料)
PMDAの審査報告書(ファイザー社のワクチン)
PMDAの審査報告書(ファイザー社のワクチン(5~11歳用(追加接種)))
PMDAの審査報告書(モデルナ社のワクチン)
PMDAの審査報告書(武田社のワクチン(ノババックス))
追加接種の効果(第25回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
追加接種でモデルナ社ワクチンを用いることの有効性・安全性(第27回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチンの対象年齢について(第42回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
武田社ワクチン(ノババックス)の接種について(第45回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
※1:Lancet. 2021; S0140-6736(21)02249-2
(Effectiveness of a third dose of the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine for preventing severe outcomes in Israel: an observational study)
※2:N Engl J Med. 2021; 385:1393-1400
(Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israel)
※3:N Engl J Med. 2021; 385:1627-1629
(SARS-CoV-2 Neutralization with BNT162b2 Vaccine Dose 3)
※4:JAMA, 2022; 327(22):2210-2219
(Association of Prior BNT162b2 COVID-19 Vaccination With Symptomatic SARS-CoV-2 Infection in Children and Adolescents During Omicron Predominance.)
※5:新型コロナワクチンの追加接種の持続期間(従来型)に係る新たな知見(2023年度以降の新型コロナワクチンの接種の方針について<参考資料>より抜粋)

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