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小児(5~11歳)の接種では、どのような効果がありますか。

小児(5~11歳)の接種では、どのような効果がありますか。

ファイザー社のワクチンは、5~11歳の小児においても、デルタ株等に対して、中和抗体価の上昇や発症予防効果が確認されています。オミクロン株に対しても、感染予防効果が期待されています。

現在、5~11歳を対象に使用できるワクチンは、ファイザー社のワクチンです。初回(1回目・2回目)接種では従来ワクチン(1価)、追加接種(3回目以降)ではオミクロン株対応2価ワクチン(※)を使用します。日本では従来ワクチン(1価)が令和4年(2022年)1月21日に、オミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)が令和5年(2023年)2月28日に薬事承認されています。

(※)従来ワクチン(1価)による追加接種は、令和5年3月31日をもって終了しました。

<従来ワクチン(1価)>

米国で5~11歳を対象に実施された臨床試験の結果によると、2回目の接種から1か月後の血清中の新型コロナウイルスに対する中和抗体価(ウイルスの感染力または毒素の活性を中和できる抗体の数値)や抗体応答率(抗体価がベースライン値(1回目接種前)から4倍以上に上昇した被験者の数)は、別の臨床試験で有効性が確認されている16~25歳におけるワクチン接種後の中和抗体価や抗体応答率と比較して非劣性(劣っていないこと)が示されています。すなわち、5~11歳でも、16~25歳と同程度に抗体価が上昇し、有効性が評価できるとされています(※1)。

また、中和抗体価の確認後に行われた解析において、新型コロナウイルスに感染歴の無い人を対象に、2回目接種後7日以降の発症予防効果を確認したところ、90.7%であったことが報告されています(※1)。

なお、これらのデータはオミクロン株が流行する前のものであることに留意する必要があります。

オミクロン株に対しては、現時点で得られている米国での研究結果によると、ファイザー社のワクチンにおける感染予防効果は、511歳では2回接種後1482日後で31%1215歳では2回接種後14149日後で59%という報告があり、一定の効果が期待されています(※2)。また、成人では、オミクロン株に対する発症予防効果や入院予防効果等が確認されており511歳に対しても、同様の効果が期待されています。米国でオミクロン株流行期に5~18歳を対象に実施された研究では、ファイザー社のワクチンを2回接種完了後の入院予防効果は5~11歳で68%、12~18歳で40%であったと報告されています(※3)。
なお、シンガポールでオミクロン株流行期の5~11歳を対象に実施された研究では、ファイザー社ワクチンを2回接種した後の感染予防効果は36.8%、入院予防効果は82.7%であったと報告されています(※4)。

5~11歳の3回目接種については、海外で実施されたファイザー社ワクチンの臨床試験の結果によると、感染歴のない集団において、3回目接種から1か月後の従来株(変異前の株)に対する中和抗体価は、2回目接種から1か月後と比較して約2.2倍の上昇が認められ、さらに、3回目接種から1か月後のオミクロン株に対する中和抗体価は、2回目接種から1か月後と比較して約22倍の上昇が認められました。

また、オミクロン株流行期における他の年齢層での3回目接種による発症予防効果が報告されており(※5)、5~11歳の日本人小児に対しても、一定の有効性が期待できると判断されています。日本では令和4年8月30日に5~11歳の3回目接種に係る薬事承認がなされています。

<オミクロン株対応2価ワクチン>

ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)の小児(5~11歳)への追加接種についても、他の年齢層(12歳以上)へのBA.4-5対応2価ワクチンの追加接種による試験成績や、従来型1価ワクチンの追加接種によるこれまでの知見等から一定の有効性が期待でき、有害事象の発現傾向が従来型1価ワクチンと概ね同様であることや、海外での安全性情報に特段の懸念が認められないことから安全性は許容できると考えられ、令和5年2月28日に薬事承認がなされています。

今後も、新たな知見が得られ次第、速やかにお知らせしてまいります。

(参考資料)
PMDAの審査報告書(ファイザー社のワクチン(5~11歳用))
PMDAの審査報告書(ファイザー社のワクチン(5~11歳用(追加接種)))
PMDAの審査報告書(ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(5~11歳用(追加接種)))
小児(5~11歳)に対する新型コロナワクチンの有効性、安全性等(第29回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
新型コロナワクチンの5~15歳におけるオミクロン株に対する感染予防効果等(第31回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
参考:小児(5-11歳)におけるオミクロン株に対する新型コロナワクチンの感染・入院予防効果(第36回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
小児用のオミクロン株対応2価ワクチンについて(第45回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
※1:N Engl J Med. 2021; Nov
(Evaluation of the BNT162b2 Covid-19 Vaccine in Children 5 to 11 Years of Age)
※2:CDC:Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)
(Effectiveness of 2-Dose BNT162b2 (Pfizer BioNTech) mRNA Vaccine in Preventing SARS-CoV-2 Infection Among Children Aged 5-11 Years and Adolescents Aged 12-15 Years - PROTECT Cohort, July 2021-February 2022)
※3:N Engl J Med 2022; 386:1899-1909
(BNT162b2 Protection against the Omicron Variant in Children and Adolescents)
※4:N Engl J Med 2022; 387:525-532
(Effectiveness of BNT162b2 Vaccine against Omicron in Children 5 to 11 Years of Age)
※5:JAMA 2022; 327(22):2210-2219
(Association of Prior BNT162b2 COVID-19 Vaccination With Symptomatic SARS-CoV-2 Infection in Children and Adolescents During Omicron Predominance)

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