オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)は、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの一つであり、オミクロン株1種類のスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを成分として含む「1価ワクチン」です。流行している株により適合した成分を含むことで、従来のワクチン(従来株のmRNAのみを成分として含む「1価ワクチン」)やこれまでのオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又は従来株/BA.4-5の2種類を成分として含む2価ワクチン)と比較して、より高い中和抗体価の誘導や予防効果の向上が期待されています。
オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)は、非臨床試験等においてXBB.1.5に対してこれまでのオミクロン株対応2価ワクチンよりも高い中和抗体価を誘導することや、オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の接種で得られる中和抗体は、現在流行の中心であるオミクロンXBB系統の亜系統であるオミクロンEG.5.1に対してもXBB.1.5と同程度に効果があることが報告されています。これらのことから、現在の流行株であるオミクロンXBB系統に対して、重症化予防効果はもとより、発症予防効果の向上も期待されています。
令和5年(2023年)12月4日現在、オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)は、以下の方に対して接種することが可能となっています。
(*)ファイザー社の1価ワクチンによる乳幼児(生後6か月~4歳)への初回接種は、3回で1セットです。
※追加接種の場合は、前回の接種から3か月以上の間隔をあける必要があります。
各ワクチンの有効性についてはこちらを、安全性についてはこちらをご覧ください。
(参考資料)
令和5年秋冬に用いるワクチンについて(第47回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料)
令和5年秋冬の接種について(第49回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
令和5年秋冬の接種について(第50回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
令和5年秋冬の接種について(第51回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
令和5年秋冬の接種について(第52回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
令和5年秋冬の接種について(第54回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株EG.5.1系統について(国立感染症研究所)
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