オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の安全性については、従来型1価ワクチン(従来株)とオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)の安全性について、これまで実施された臨床試験におけるデータや接種後の副反応の発現状況等から、大きな差が無いことが確認されていることを踏まえ、既承認の製剤と基本的には同様であり、特段の懸念はないものと考えられることから、ファイザー社のオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)による生後6か月以上を対象とした初回接種と追加接種が令和5年(2023年)9月1日に薬事承認され、モデルナ社のオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)による6歳以上を対象とした追加接種及び生後6か月以上を対象とした初回接種が、それぞれ同年9月12日及び同年10月24日に薬事承認されています。
また、既承認の製剤であるファイザー社及びモデルナ社の従来型1価ワクチン(従来株)とオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)については、主な副反応として、注射した部分の痛み、頭痛、疲労、発熱等がありますが、現時点で重大な懸念は認められないことが薬事承認審査で確認されています。
また、第一三共社のオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の安全性についても、従来型1価ワクチン(従来株)とオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)の安全性について、これまで実施された臨床試験における副反応の発現状況等から、大きな差が無いことが確認されていることを踏まえ、上記の製剤と基本的には同様であり、主な副反応として、注射した部分の痛み、頭痛、疲労、発熱等がありますが、特段の懸念はないものと考えられています。
オミクロン株対応1価ワクチンについて、乳幼児(6か月~5歳)用はこちら、小児(5~11歳)用はこちらをご覧ください。
厚生労働省が実施している接種後の健康状況に係る調査において、令和5年10月27日の中間報告によれば、スパイクタンパク質に対する抗体価は、接種前が16,545U/mLでした。安全性については、発熱(37.5℃以上)が25.0%、局所の疼痛が93.2%の方にみられました。今後も新たな知見が得られ次第、速やかにお知らせしていきます。
<参考>
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/オミクロン株BA.1)については、主な副反応として、注射した部分の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、疲労、寒気、発熱等がありますが、ほとんどが軽度又は中等度で回復性が認められること、本ワクチンの追加接種に係る安全性プロファイルは、従来の1価ワクチンによる追加接種とおおむね同様であり、現時点で重大な懸念は認められないことが、薬事承認審査で確認されています。
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/オミクロン株BA.1)については、主な副反応として、注射した部分の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、疲労、寒気、発熱等がありますが、ほとんどが軽度又は中等度で回復性が認められること、本ワクチンの追加接種に係る安全性プロファイルは、従来の1価ワクチンによる追加接種と比較して明確な差異はなく、現時点で重大な懸念は認められないことが、薬事承認審査で確認されています。
一方、ファイザー社とモデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/オミクロン株BA.4-5)については、いずれも既に承認されていたオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/オミクロン株BA.1)と同じ株系統(同じ株の、ひとつながりに位置するもの)を用いていることを踏まえ、安全性に影響を及ぼす可能性は低いと考えられることが、薬事承認審査で確認されています。
さらに、ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又は従来株/BA.4-5)による初回接種について、追加接種後の有害事象の発現状況等、これまでに得られている臨床試験成績や製造販売後の安全性情報から、2価ワクチンの安全性プロファイルはこれまでに確認されているものと同様と考えられ、現時点で新たな懸念は認められておらず、2価ワクチンの安全性は許容可能であることが、薬事承認審査で確認されています。
小児(5~11歳)用のオミクロン株対応2価ワクチンについては、こちらをご覧ください。
厚生労働省が実施している接種後の健康状況に係る調査において、令和5年10月27日の中間報告によれば、スパイクタンパク質(従来株)に対する幾何平均抗体価は、令和4年秋開始接種としてファイザー社とモデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)の接種前では、それぞれ10,034U/mLと11,380U/mL、追加接種後1か月後では、それぞれ26,243 U/mLと32,365 U/mL、追加接種後3か月後では、それぞれ17,965 U/mLと20,619 U/mL、追加接種後6か月後では、それぞれ12,235U/mLと13,370U/mLでした。また、令和5年春開始接種として両社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又BA.4-5)の接種前では、それぞれ12,287 U/mLと11,563 U/mL、追加接種後1か月後では、それぞれ23,400 U/mLと29,769 U/mL、追加接種後3か月後では、それぞれ18,583 U/mLと24,263 U/mLでした。
安全性については、ファイザー社とモデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)いずれの場合でも、接種部位の痛みや全身の倦怠感等が多くの方にみられましたが、これらの症状は数日程度でほぼ消失しています。今後も新たな知見が得られ次第、速やかにお知らせしていきます。
本ワクチンは、新しい種類のワクチンのため、これまでに明らかになっていない症状が出る可能性があります。接種後に気になる症状がみられた場合は、接種医、あるいは、身近な医療機関にご相談ください。
(参考資料)
新変異株対応のコロナワクチンの評価方針について(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会資料)
ファイザー社のオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の審査結果
モデルナ社のオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の審査結果
PMDAの審査報告書(モデルナ社のオミクロン株対応1価ワクチン(初回免疫))
PMDAの審査報告書(第一三共社のオミクロン株対応1価ワクチン)
令和5年秋開始接種についてのお知らせ(リーフレット)
令和5年秋開始接種についてのお知らせ(厚生労働省HP)
オミクロン株(XBB.1.5)に対応したワクチンの接種について(リーフレット)
PMDAの審査報告書(ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1))
PMDAの審査報告書(モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1))
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)の評価について(第38回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)の評価について(第40回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
PMDAの審査報告書(ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(初回免疫等))
オミクロン株対応2価ワクチンの追加接種後の健康状況調査
オミクロン株対応1価ワクチンの追加接種後の健康状況調査
日本語・英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語 | 9時00分~21時00分 |
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