慢性的な病気のある方もワクチンを接種できる場合が多く、むしろ、コロナウイルスに感染した場合、重症化するリスクが他の⽅よりも⾼いため、接種のメリットが大きいと考えられます。一方、ワクチン接種は体調のよいときに受けるのが基本ですので、病状が悪化していたり、全身が衰弱していたりする場合は避けた方がよいと考えられます。かかっている病気によっては、次のような点に注意しましょう。

- ⾼⾎圧や糖尿病、喘息、肥満、心筋梗塞、心不全、腎臓の病気などの基礎疾患があっても、ワクチンを接種することができます。新型コロナウイルスに感染した場合、重症化するリスクが他の⽅よりも⾼いため、こうした病気の治療等のために通院・入院されている方は、接種のメリットが大きいと考えられます。
- がん、⾻髄移植や臓器移植後、先天性免疫不全、HIVに感染している方などは、一般的に免疫力が低下する傾向にあると考えられます。免疫力が低下している⽅は、主治医に接種の可否を相談する必要がありますが、新型コロナウイルスに感染した場合には重症化するリスクが他の⽅よりも⾼いため、他に接種してはいけない理由がなければ、一般的に接種が勧められています。
なお、mRNAワクチン、ウイルスベクターワクチンには新型コロナウイルスそのものが含まれているわけではないので、免疫が低下していることが原因でワクチン接種により新型コロナウイルスに感染することはありません。⼀⽅で、ワクチンの有効性は接種を受ける⽅の免疫応答に依存するため、免疫が低下している⽅では他の⽅よりも予防接種の効果が低い可能性があります。感染の流行が続いている間はワクチンを接種した後も引き続き、マスクの効果的な場面での着用(*)、石けんによる⼿洗いや手指消毒用アルコールによる消毒の励行、こまめな換気などをお願いします。
(*)令和5年(2023年)3月13日からマスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりました。ただし、マスクの着用が推奨される場面がありますので、ご留意をお願いします。詳しくはこちらをご確認ください。
- 血友病など血が止まりにくい病気のある方は、筋肉内出血のリスクがあるため、接種後に、接種部位を圧迫していただく必要がありますが、接種は可能です。主治医とご相談をお願いします。
- けいれん発作が起こる方も、けいれん発作状況がよく確認されており、病状と体調が安定していれば、主治医と相談の上、接種することができます。子どもの頃に熱性けいれんを起こしたことのある方も、接種することができます。発熱によってけいれん発作が生じやすい方については、接種後に熱が出た場合の発作予防策や発作時の対策をあらかじめ主治医と相談しましょう。
- 過去に新型コロナウイルスに感染したことがある方はこちらをご覧ください。
- アレルギー疾患にかかっている方や重いアレルギーの既往のある方は、こちらをご覧ください。