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日本で接種が進められている新型コロナワクチンにはどのような効果(発症予防、持続期間等)がありますか。

日本で接種が進められている新型コロナワクチンにはどのような効果(発症予防、持続期間等)がありますか。

日本で接種が行われている新型コロナワクチンは、新型コロナウイルス感染症の発症を予防する高い効果があり、また、感染や重症化を予防する効果も確認されています。時間の経過とともに感染予防効果や発症予防効果が徐々に低下する可能性はありますが、重症化予防効果は比較的高く保たれていると報告されています。

日本では現在、ファイザー社、武田/モデルナ社、アストラゼネカ社(※)、及び武田社(ノババックス)のワクチンが薬事承認されており、予防接種法に基づく接種の対象となっています。
(※)アストラゼネカ社のワクチンは原則40歳以上の方(ただし、他の新型コロナワクチンに含まれる成分に対してアレルギーがあり接種できない等、特に必要がある場合は18歳以上の方)を対象としています。

いずれのワクチンも、薬事承認前に、海外で発症予防効果を確認するための臨床試験が実施されており、ファイザー社のワクチンでは約95%、武田/モデルナ社のワクチンでは約94%の発症予防効果が確認されています。アストラゼネカ社のワクチンは、海外で実施された複数の臨床試験の併合解析の結果から、約70%等の発症予防効果が確認されています。また、武田社(ノババックス)のワクチンは、海外で実施された複数の臨床試験結果から、約90%等の発症予防効果が確認されています(※1~4)。

一方、デルタ株については、従来の株と比較してワクチンの効果が低下することが示唆されています。英国で行われた大規模な疫学研究では、ファイザー社のワクチンの発症予防効果は88%、アストラゼネカ社のワクチンの発症予防効果は67%と報告されています(※5)。

また、承認後に実際に接種された人の情報を集めた研究等から、いずれのワクチンも、90%以上の重症化予防効果を示す報告等があります(※6~8)。

無症状の感染を含めた、感染そのものを予防する効果(感染予防効果)については、ファイザー社のワクチンを接種された人の情報を集めた米国での研究によると、12歳以上で、2回目接種後1ヶ月以内では88%であったところ、5ヶ月後には47%にまで有意に低下したとの報告があります(※9)。また、武田/モデルナ社のワクチンについても、2回目接種の約1~4ヶ月後ではおおよそ97%であったところ、その約4ヶ月後には8割程度にまで低下したという報告もあります(※10)。ここで、これらのデータは臨床試験と異なり、同じ条件の対照群を置くことが困難なこと等から、結果に偏り(バイアス)が生じやすいことに注意する必要があります。また、ワクチンの発症予防効果は100%ではないことを踏まえると、接種後も引き続き、感染対策を継続することが重要です。

効果の持続期間については、臨床試験後の追跡調査によると、ファイザー社のワクチンでは2回目接種後2ヶ月から4ヶ月時点での発症予防効果は90.1%であったところ、4ヶ月から6ヶ月時点での発症予防効果は83.7%との報告があり(※11)、武田/モデルナ社のワクチンでは、2回目接種後2ヶ月から4ヶ月時点での発症予防効果は94.0%であったところ、4ヶ月から6ヶ月時点での発症予防効果は92.4%との報告があります(※12)。

このように、感染予防効果と発症予防効果は時間とともに徐々に低下するという報告がありますが、入院予防効果や重症化予防効果は、時間が経っても比較的高く保たれているという報告が複数あります(※11、※13、※14)。しかしながら、接種完了から半年以降で重症例の発生率に上昇傾向が見られたという報告もあり(※15)、より長期的な効果の持続期間については、今後も引き続き集積される様々なデータを確認していく必要があります。

なお、これらのデータはオミクロン株が流行する前のものであることに留意する必要があります。様々な研究において、オミクロン株に対する発症予防等の効果はデルタ株と比較して低く、2回目接種後経時的に低下することが報告されています。
オミクロン株に対する有効性についてはこちらをご覧ください。また、追加(3回目)接種における有効性については、こちらをご覧ください。

(参考資料)
※1:PMDAの審査報告書(ファイザー社のワクチン)
※2:PMDAの審査報告書(武田/モデルナ社のワクチン)
※3:PMDAの審査報告書(アストラゼネカ社のワクチン)
4PMDAの審査報告書(武田社のワクチン(ノババックス))
※5:N Engl J Med. 2021;385:585-594.
(Effectiveness of Covid-19 Vaccines against the B.1.617.2 (Delta) Variant)
※6:Lancet.2021;S0140-6736(21)00947-8
(Impact and effectiveness of mRNA BNT162b2 vaccine against SARS-CoV-2 infections and COVID-19 cases, hospitalisations, and deaths following a nationwide vaccination campaign in Israel: an observational study using national surveillance data)
※7:N Engl J Med 2021; 385:1774-1785
(Efficacy of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine at Completion of Blinded Phase)

※8:N Engl J Med 2021 Sep
(Phase 3 Safety and Efficacy of AZD1222 (ChAdOx1 nCoV-19) Covid-19 Vaccine)

※9:Lancet.2021;S0140-6736(21)02183-8
(Effectiveness of mRNA BNT162b2 COVID-19 vaccine up to 6 months in a large integrated health system in the USA: a retrospective cohort study)

※10:MedRxiv.2021;doi: 10.1101/2021.10.08.21264595
(COVID-19 Vaccine Effectiveness by Product and Timing in New York State)
※11:N Engl J Med 2021; 385:1761-1773
(Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine through 6 Months)
※12:N Engl J Med 2021; 385:1774-1785
(Efficacy of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine at Completion of Blinded Phase)
※13:Lancet.2021; S0140-6736(21)02183-8
(Effectiveness of mRNA BNT162b2 COVID-19 vaccine up to 6 months in a large integrated health system in the USA: a retrospective cohort study)
※14:N Engl J Med 2021 Oct
(Waning of BNT162b2 Vaccine Protection against SARS-CoV-2 Infection in Qatar)
※15:N Engl J Med 2021 Oct
(Waning Immunity after the BNT162b2 Vaccine in Israel)

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