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従来ワクチン(1価)による追加(3回目)接種では、どのような副反応がありますか。2回目より重いのでしょうか。※最終更新日:2023年9月20日

従来ワクチン(1価)による追加(3回目)接種では、どのような副反応がありますか。2回目より重いのでしょうか。※最終更新日:2023年9月20日

従来ワクチン(1価)において、海外の臨床試験の結果では、ファイザー社のワクチン及びモデルナ社のワクチンいずれの場合も、2回目の接種後と比較して有害事象の発現傾向は概ね同様であると確認されていますが、リンパ節の腫れなどについては、初回(1回目・2回目)接種時と比較して、発現割合が高い傾向にあります。心筋炎の報告頻度は2回目接種後よりも3回目接種後の方が低い傾向がみられています。

従来ワクチン(1価)において、ファイザー社のワクチン及びモデルナ社のワクチンいずれの場合も、米国で実施された3回目接種に係る臨床試験の結果、3回目接種後に確認された様々な有害事象は、2回目の接種後に確認されたものと比較して、その発現傾向は概ね同様であるとされています。

米国CDCのデータによると、いずれのワクチンにおいても、3回目接種後1週間以内にみられた様々な症状(局所及び全身性の反応や、健康状態、日常生活や勤務への支障等)は、2回目接種後と比較して、その発現割合が低かったとの報告もあります(※1)。

武田社のワクチン(ノババックス)の場合も、海外で実施された3回目接種に係る臨床試験の結果、追加接種後に初回接種を超える安全性の懸念は確認されておらず、3回目接種に係る安全性は許容可能とされています。武田社ワクチン(ノババックス)以外の従来ワクチン(1価)による追加接種は、令和5年(2023年)3月31日をもって終了しました。

国内で実施されている接種後の健康状況に係る調査の中間報告(令和3年12月24日公表)によると、初回接種時にファイザー社のワクチンを受けた方に対してファイザー社のワクチンを3回目接種したところ、接種から1週間後までの有害事象の発現状況は、2回目接種後とほぼ類似していました。
同調査の中間報告(令和4年4月13日公表)によると、初回接種時にファイザー社のワクチンを受けた方において、3回目接種でファイザー社のワクチンを接種(同種接種)した場合とモデルナ社のワクチンを接種(交互接種)した場合では、ワクチンの種類で一部の症状の発現頻度に違いはあるものの、いずれのワクチンでも接種部位の痛み、倦怠感等が多くの方にみられました。なお、発熱の頻度はファイザー社のワクチンよりもモデルナ社のワクチンの方が高い傾向がみられていますが、いずれのワクチンにおいても、接種翌日の発現頻度が最も高く、接種3日後にはほぼ消失していました。
また、令和4年(2022年)5月13日の中間報告によると、初回接種でモデルナのワクチンを受けた方において、3回目接種で同種接種又は交互接種したいずれの場合でも、接種部位の痛みや倦怠感等が多くの方にみられました。発熱については、いずれのワクチンにおいても、接種翌日の発現頻度が最も高く、接種3日後にはほぼ消失していました。

なお、それぞれの調査において、調査対象者の数、年齢分布、性別の分布及び2回目接種から3回目接種までの間隔が異なることから、初回接種としてファイザー社ワクチンを接種した方に関する調査結果と、初回接種としてモデルナ社のワクチンを接種した方に関する調査結果の直接の比較は難しいことに留意が必要です。

腋窩痛(わきの下の痛み)、リンパ節症(リンパ節の腫れ)及びリンパ節痛については、3回目接種後の方が、2回目接種後と比較して、その発現頻度は高い傾向がみられました。このような、3回目接種時でリンパ節の腫れ等の発現割合が高いことは、米国で実施された臨床試験の結果の中でも報告されています(3回ともファイザー社のワクチンを接種した場合:5%程度、3回ともモデルナ社のワクチンを接種した場合:20%程度)。ファイザー社からの報告によると、臨床試験において発現したリンパ節の腫れ等については、ほとんどの場合が軽度であり、発現後短期間で症状が治まっていることが確認されています。ワクチン接種後のリンパ節の腫れについては、こちらでも解説しています。

心筋炎や心膜炎については、現時点において、国内におけるその疑い報告頻度は1回目や2回目と比較して高くない状況であり、3回目接種が先行している海外においても、例えば米国では、3回目接種後の心筋炎はモデルナ社のワクチンを接種した18~24歳の男性で報告が多かったものの、2回目接種時よりも報告頻度は低かったとされています(※2)。また、イスラエルにおいても、ファイザー社のワクチンを3回目接種した後の心筋炎リスクは、2回目接種後よりも低かったとの暫定的な報告がなされています(※3)。心筋炎についてはこちらでも解説しています。

12~17歳に対しては、令和4年3月25日より3回目接種が開始されています。米国での評価によると、ファイザー社のワクチンの3回目接種後に報告された局所及び全身の様々な症状の発現頻度は、2回目接種時と比較して同様あるいは若干高いものの、ほとんどが軽度から中程度であり、接種翌日の頻度が最も高かったと報告されています(※4)。心筋炎の報告頻度についても、2回目接種後と比較して低かったことが報告されています(※4)。

また、小児(5~11歳)に対しても、令和4年9月6日より3回目接種が開始されています。5~11歳の3回目接種における安全性については、こちらをご覧ください。

厚生労働省では、初回接種時と同様、追加接種においても、接種後の副反応を疑う事例を収集し、専門家による評価を行うとともに、引き続き、接種後の健康状況に係る調査を実施してまいります。新たな知見が集積され次第、速やかにお知らせしていきます。

(参考資料)
PMDAの審査報告書(ファイザー社のワクチン)
PMDAの審査報告書(モデルナ社のワクチン)
PMDAの審査報告書(武田社のワクチン(ノババックス))
追加接種でファイザー社ワクチンを用いることの安全性(第26回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
追加接種でモデルナ社ワクチンを用いることの安全性(第27回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
12~17歳の者に対する3回目接種でファイザー社ワクチンを用いることの安全性(第31回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
武田社組換えタンパクワクチン(ノババックス)の特徴等(第31回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
新型コロナワクチンの追加接種後の健康状況調査(厚生労働省)
※1:CDC:COVID-19 Vaccine Booster Dose Safety
※2:CDC:Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)
(Safety Monitoring of COVID-19 Vaccine Booster Doses Among Adults - United States, September 22, 2021 - February 6, 2022)
※3:CDC:ACIP Presentation Slides: November 19, 2021 Meeting
(Updates to the Evidence to Recommendation Framework: Pfizer-BioNTech and Moderna COVID-19 vaccine booster doses)
※4:CDC:Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)
(Safety Monitoring of COVID-19 Vaccine Booster Doses Among Persons Aged 12-17 Years - United States, December 9, 2021-February 20, 2022)

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